こんにちは!ブラウニーです。
前回の記事では、「ISO感度」について説明してきましたが今回のテーマは「絞り(F値)」です。
前回の記事を読んでいない方はこちら・・・
この記事では、より実践的に「どのような場面でどの数値で設定するべきなのか」を分かりやすく説明しています。
絞りの値をグループ分けしていますが、あくまで目安でこの数値通り必ず撮らなければいけないことはないので、なぜこの辺の数値を使うのか分かれば十分です。
絞りの使い分け
F1.8~F4
ここからは、数値別の使い分けを解説していきます。
まずは、「F1.8〜F4」です。
一般的に、この数値は背景をボかすために使用しますが、飛行機写真で背景をボかすことなどありません。
飛行機写真で低いF値を使用する主な理由は、早いシャッタースピードを確保するためです。
上の作例は、夜の着陸する飛行機を撮影したものです。
1/20秒などの遅いシャッタースピードでシャッターを切ってしまうと尾翼がブレてしまいます。その対策として早いシャッタースピードを保つためにF値を開放付近に設定します。
下の作例では、月の露出に合わせるために開放付近のF4.5に設定しました。
じゃあ、もう少し絞ってISOを3200で撮ればいいのではとなりますが、今回は撮影後の現像で飛行機のシャドウ部分を上げるため、できるだけ低いISOに設定したかったのです。
F5.6~F8
スポッティングカットなど飛行機を横から撮影する場合は、機体の前後や左右によって距離があり、写真の一部分がボケてしまうのを防ぐためにF値を絞って撮影しています。
また、日中の撮影ではより絞ってもいいのですが早いシャッタースピードを保つためにF8付近に設定することが多いです。
上の作例のように、絞って撮影することでライトなどの光芒(ウニウニ)を出すことができます。
F9~F11
「F9~F11」は、主に風景と飛行機を絡めるときに使用します。
このくらいまで絞っておくと手前から奥の方までピントを合わせることができますが、平面的な写真になります。
F14以上に絞りすぎない理由は、早いシャッタースピードを確保するためです。
F14~
基本的にバルブ撮影(長秒露光)でF14以上の絞りを使用します。
F9~F11とほとんど特性は同じですが、より手前から奥までピントが来るようになります。
長い時間シャッターを切る必要があるとき、低ISO感度だけでは明るさの調整が厳しいので最後の手段としてギリギリまで絞ります。
上の写真は、飛行機の光跡が過ぎる秒数を先に数え、そこからISO感度→絞りの順で決めるとF22という値になりました。
まとめ
今回の記事では、飛行機写真におけるF値の決め方を解説してきました。
はじめにも言ったように、必ずこの数値で撮影しなければいけないというわけではなく、「こういう理由でこの数値にした」と説明できるようになれば、確実に撮りたい写真を撮れるようになります。
次回の記事もお楽しみに〜。