「オールドレンズ」と聞くと、MF(マニュアルフォーカス)のフィルム時代のレンズを思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、オートフォーカス対応のレンズにも、魅力的なオールドレンズが存在します。今回紹介する 「Canon EF 24mm F2.8」 は、1988年に発売された EFマウント初期の広角単焦点レンズ で、コンパクトかつ軽量ながらも優れた描写力を持つ一本です。
このレンズは、現代のデジタルカメラでも マウントアダプターを使えば問題なく使用可能 で、独特のフレアや周辺減光など、オールドレンズならではの味のある描写を楽しめます。特に、ミラーレスカメラの登場により、再び注目を集める存在となっています。
本記事では、Canon EF 24mm F2.8 の特徴や作例、最新カメラでの使い方を詳しく解説 していきます。オールドレンズに興味がある方や、手頃な価格で高品質な広角単焦点レンズを探している方は、ぜひ最後までご覧ください。
Canon EF 24mm F2.8の基本情報
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Canon EF 24mm 1:2.8 は、1988年に発売された 軽量・コンパクトな広角単焦点レンズ です。オートフォーカス対応ながら、オールドレンズ特有の味わい深い描写が楽しめる一本です。下にこのレンズの簡単なスペックをまとめました。
項目 | 詳細 |
---|---|
レンズ構成 | 10群10枚 |
絞り羽根枚数 | 6 |
最短撮影距離 | 0.25 |
最大撮影倍率 | 0.16 |
フィルター径 | 58 |
サイズ(最大径×長さ) | 67.5 x 48.5 |
重量 | 270g |
手ブレ補正 | なし |
マウント | Canon EF マウント |
発売から30年以上が経過していますが、現代のデジタルカメラでも十分に活躍できる魅力的なレンズです!
Canon EOS R6 mark2に付けてみた
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最新のミラーレスカメラ EOS R6 Mark II に Canon EF 24mm 1:2.8 を装着し、実際に撮影してみました。EFマウントレンズなので、「マウントアダプター EF-EOS R」 を使用することで問題なく装着できます。
EOS R6 Mark II はフルサイズミラーレス機ですが、ボディ自体は比較的コンパクトなため、このレンズとの組み合わせでもバランスは良好です。
レンズの重量はわずか270g なので、アダプターを含めても軽快なセットアップになります。持ち歩きにも適しており、スナップ撮影や旅行向けのレンズとしても魅力的です。
使用しているマウントアダプター↓↓
実際に撮影してみた
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ここからは、品川駅周辺で撮影してきた写真を元にこのレンズのレビューしていきたいと思います。
Canon EOS R6 markⅱは、最新のデュアルピクセルCMOS AF II にも対応し、被写体検出AFを使って簡単にピントを合わせられます。(今回は出番少なめ)
ただし、最新のRFレンズと比べるとAF速度や精度は若干遅め です。特に暗所では迷う場面がありましたが、日中の撮影では問題なく使用できました。
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開放F2.8では特に四隅が暗くなる傾向がありますが、これはオールドレンズ特有の味として楽しめます。
そして、この作例からも分かるように開放ではパープルフリンジが出てきます。
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中央部分の解像感は十分ありますが、周辺はややソフトな印象で色収差が出ています。
風景撮影では絞りをF5.6〜F8まで絞ると安定します。今回は、景色を圧縮させた写真が多いのでF11まで絞って撮影しています。
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F2.8では、画面中央は比較的シャープですが、周辺に行くほど若干の甘さを感じます。最新のRFレンズと比べると、細部の解像感は控えめで、優しく柔らかい描写 です。
特に逆光時にはコントラストが落ち、フレアが発生しやすくなりますが、これはノスタルジックな雰囲気を作るのに最適。
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開放F2.8では最新のレンズにはない、オールドレンズ特有の味のある描写 を楽しめます。特にスナップやポートレートでは、この柔らかさや周辺減光を活かすことで、より印象的な写真 を撮ることができます。
EOS R6 Mark II で使うと、最新のカメラ性能とオールドレンズの描写が絶妙に組み合わさり、新しい表現の可能性を感じられる一本です!
まとめ
Canon EF 24mm 1:2.8 は、オートフォーカス対応の扱いやすいオールドレンズでありながら、フレアや周辺減光といった現代らしからぬ味わい深い描写 を楽しめる一本です。
EOS R6 Mark II のような最新のミラーレスカメラと組み合わせることで、オールドレンズならではの個性と、デジタルの利便性を両立した撮影体験 ができます。
現代の高性能なRFレンズと比べると解像感や逆光耐性では劣るものの、その「欠点」がむしろ味となり、写真に独特の雰囲気を生み出すことが魅力です。
中古価格も比較的手頃なので、「オールドレンズを試してみたい」「EFレンズ資産を活用したい」という方には、ぜひ一度使ってみてほしいレンズです。