飛行機写真まず勉強すべきことは、シャッタースピード・絞り(F値)・ISO感度の3つの関係性です。
関係性を理解することで、オート設定を抜け出すことが出来ます。
とはいえ、関係性を理解する前に、一つ一つの役割と数値の決め方を理解する必要があります。
この記事では、飛行機写真の基本である「シャッタースピード」を作例や具体的な設定を用いて解説しています。
飛行機写真を始めたばかりの方やもう一度飛行機写真を勉強したい方におすすめの記事です。
気になる方はぜひご覧ください。
月に何度もほかの機材へ交換できるカメラのサブスク『GOOPASS』シャッタースピードとは何か?
シャッタースピードとは、シャッターが開いて光を取り込んでいる時間のことを指します。
1/1000秒などの速いシャッタースピードでシャッターを切ることによって、
スピードの速い被写体を止める事ができ、一瞬を切り取る事ができます。
それに対して、1/6秒などの遅いシャッタースピードの場合は、
流し撮りや夜の撮影などで使用します。
また、遅いシャッタースピードでは取り込む光の量が多くなり、速いシャッタースピードでは取り込む光の量が少なくなるという特徴があります。
2種類のブレ
被写体ブレ
シャッタースピードを誤って設定してしまうと2種類のブレが発生してしまいます。
一つ目は、「被写体ブレ」です。
作例は、敢えて人物をブラしていますが、被写体の動きとシャッタースピードが合っていない際に「被写体ブレ」が起こってしまいます。
被写体の速さや環境にもより数値は異なりますが、ISO感度を上げ、できるだけ速いシャッタースピードを確保する必要があります。
参考:人物→1/200~1/500秒 飛行機→1/640~1/1000秒
手ブレ
もう一つのブレは、「手ブレ」です。
手ブレという言葉を説明する必要はないと思うので省略しますが、
一般的に手ブレが起きやすい数値があるので簡単に解説します。
一般的に、焦点距離とシャッタースピードの関係が手ブレに影響すると言われています。
焦点距離が50mmの場合、手振れの起きやすいシャッタースピードは1/50秒以下
焦点距離が100mmの場合、手振れの起きやすいシャッタースピードは1/100秒以下
焦点距離が200mmの場合、手振れの起きやすいシャッタースピードは1/200秒以下
というように、「焦点距離が1/焦点距離 秒」以下になると手ブレが発生しやすくなるのです。
これは一般的な話であって、手振れ補正の強力なカメラではあまり気にしなくて大丈夫です。
しかし、あまりシャッタースピードを落としすぎても先ほど説明した「被写体ブレ」が発生してしまうので適切なシャッタースピードに設定する必要があります。
次に、飛行機撮影における場面別に具体的なシャッタースピードを解説していきます。
シャッタースピードの決め方
被写体との距離がある場合
ここからは、場面別でシャッタースピードの具体的な数値の決め方を紹介いきます。
まずは、被写体との距離がある場合(飛行機の動きが遅い)です。
これは、具体的に空港の展望デッキや少し離れた外周の公園をイメージしていただくと分かりやすいです。
このような場合、シャッタースピードは1/800秒以上のシャッタースピードを確保できれば問題ないです。
作例のように、空が背景の場合はシャッタースピードが遅くても写真には影響しづらいです。
しかし、ピンポイントでこの場所のここに合わせたいなどがある場合は、ある程度早いシャッタースピード(1/1000秒以上)を確保する必要があります。
被写体との距離が近い
次に被写体との距離が近い場所で撮影する場合や飛行機の動きが速い場合の設定を解説します。
この場合は、先程紹介した設定よりも早い1/1000秒以上のシャッタースピードを確保する必要があります。
千里川土手など着陸直前の飛行機を至近距離で撮影する場合は、1/1600秒以上が理想的です。
流し撮り
続いては、流し撮りの設定を解説します。
流し撮りは、日中の撮影と夜間の撮影でシャッタースピードの設定が異なるので2つに分けて解説します。
日中の場合、1/40秒くらいでも流しても良いのですかその分F22〜32まで絞ることになるので、あまりおすすめはしません。
(NDフィルターを使用する場合は、別ですが…)
そのため、1/125秒〜1/160秒の間にすることで絞りはF16〜F18に抑えることができます。
夜間の流し撮りの場合は、使用するレンズの明るさによりますが、着陸機は1/10秒、離陸機は1/20秒くらいで設定することがおすすめです。
特に、離陸機は速度が早くなるので、着陸機よりも早めのシャッタースピードを設定する必要があります。
流し撮りのシャッタースピードは、どのだけ背景を流したいかや飛行機の移動する速さによっても変わるため設定はあくまで目安として調整してください。
長秒露光
長秒露光に関しては、被写体となる飛行機がどれだけ止まっているのか、光跡をどれだけ残したいかにもよって設定が変わります。
作例の写真の場合、目的の被写体が来る前に構図を決め何秒で飛行機が通るのかを数えて計算しました。
秒数を決めた後は、そのあとに適正な露出にするための絞りやISOを決めます。
もう一つの決め方としては、絞りから計算する方法です。
絞りが開放の場合は、背景がどうしてもボケてしまうのでF8〜F14まで絞れるようなシャッタースピードを設定しています。
さらにシャッタースピードを早くしたい場合は、ISO感度を上げます。
プロペラ機
プロペラ機を撮影する場合は、シャッタースピードを遅くすることでプロペラが回転し躍動感が出すことができます。
1/320秒でもプロペラは若干回りますが、より回したい方は1/100秒くらいがおすすめです。
しかし、遅いシャッタ〜スピードで動いている飛行機を撮影する場合は、背景が流れてしまうので注意が必要です。
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今回は、飛行機写真における「シャッタースピード」の設定方法について簡単に解説してきました。
具体的な設定は、撮影環境や作風によって変わると思うので、沢山シャッターを切って実践して自分なりの設定を見つけてみてください。
これから「絞り」「ISO」「WB(ホワイトバランス)」など細かい設定方法に関する記事を執筆する予定です。
ぜひ、定期的にチェックをお願いいたします。