【飛行機オタクが教える】飛行機の窓から綺麗な景色を撮る方法
飛行機の窓から見える雲海や街並み、夕焼けなどの景色は、飛行機に乗る楽しみのひとつです。
普段は地上から見ることのできない景色を撮影できる一方で、「窓に機内の照明が映り込んでしまった」「写真がブレてしまった」「窓ガラスの傷や汚れが目立ってしまった」など、機窓写真ならではの難しさもあります。
この記事では、飛行機の窓からの景色を綺麗に撮影するためのコツやカメラの設定、撮影時のマナー、景色を楽しみやすい座席の選び方を紹介します。
難しい機材や特別なテクニックがなくても、ポイントを押さえるだけで機窓写真は大きく変わります。次のフライトで、ぜひ試してみてください。
機窓写真のコツ
高速シャッターで撮影

飛行機の窓から見える景色は、機体の移動によって常に流れるように変化しています。そのため、機窓写真では基本的にシャッタースピードを速めに設定するのがおすすめです。
シャッタースピードが遅いと、飛行機の動きによって景色がブレてしまい、シャープな写真になりません。
雲の上など比較的動きが少ない景色であれば1/500秒程度でも撮影できますが、日中に飛行機の窓から景色を撮影する場合は、1/1000秒以上を目安にすると安心です。

一方、夜間に飛行機の窓から街の景色を撮影する場合は注意が必要です。
日中と同じように1/1000秒で撮影すると、光が少ないため写真が暗くなってしまいます。しかし、1/10秒などの遅いシャッタースピードにすると、街の明かりが流れてしまいます。
そのため、夜景では景色がブレない範囲で、できるだけ速いシャッタースピードを選びましょう。
F値の小さい明るいレンズであれば1/100秒程度、そうでない場合でも1/30〜1/40秒程度をひとつの目安にできます。
日中・夜間を問わず、必要なシャッタースピードを確保するために、暗い場面ではISO感度を積極的に上げて撮影しましょう。
レンズはできるだけ窓に近づける

飛行機の窓から景色を撮影するときに、特に気になりやすいのが窓ガラスへの映り込みです。
機内が明るいと、自分の姿や座席、天井の照明などが窓に反射して、せっかくの景色が見えにくくなってしまいます。
そこで、撮影するときはレンズをできるだけ窓に近づけてみましょう。
窓とレンズの間に入る余計な光を減らすことで、機内の映り込みを抑えることができます。
ただし、レンズ枠やフィルターなどを窓ガラスに強く押し付けるのは避けましょう。窓を傷つける可能性があるため、窓に近づけるだけで、強く接触させないことがポイントです。
忍者レフで反射を防ぐ
レンズを窓に近づけても映り込みが残る場合や、少し離れた位置から斜めに撮影したい場合には、「忍者レフ」などの映り込み防止アイテムが役立ちます。
レンズの周囲を黒い布で覆うことで、窓に機内の照明や自分自身が反射するのを抑えることができます。
特に、機内が暗くなる夜間フライトで街の景色を撮影するときや、窓から少し離れて広角気味に撮影したいときに便利です。
折りたたんでコンパクトに持ち運べる製品も多いため、機窓写真をよく撮影する方はバッグに入れておくと便利でしょう。
▼私が実際に使用している忍者レフ▼
窓枠をあえていれる

飛行機の窓から見える景色を撮影するときは、窓の外だけを切り取る必要はありません。あえて飛行機の窓枠を写真に入れることで、「飛行機の中から景色を眺めている」という雰囲気を表現できます。
特に雲海や夕焼けなど、空のグラデーションが美しい景色と組み合わせると、窓枠が額縁のような役割になり、印象的な写真になります。外の景色だけを大きく写すのではなく、少し引いた構図で窓枠を入れてみるのもおすすめです。
撮影時の注意点
無音または静音モードで撮影

機内でカメラを使用するときは、できるだけ連写を避け、無音または静音モードで撮影しましょう。
飛行機を利用する人の中には、仕事をしたり、眠ったり、ゆっくり過ごしたりしている人もいます。
シャッター音が周囲の迷惑にならないよう、撮影するときは音にも配慮しましょう。
カメラも機内モードに

最近のデジタルカメラには、スマートフォンなどと接続するためのWi-Fi機能が搭載されている機種もあります。
機内では航空会社や航空機の電波安全に関するルールに従い、必要に応じてカメラのWi-Fiなどの通信機能をオフにしましょう。
離陸前にカメラの設定を確認しておくと安心です。
F値を絞りすぎない

風景写真ではF値を大きくして画面全体にピントを合わせることがありますが、機窓写真ではF値を絞りすぎないこともポイントです。
飛行機の窓ガラスには、小さな傷やホコリ、水滴などが付いていることがあります。
F11やF16などに絞り込むと、窓ガラスの汚れや傷まで目立って写ってしまうことがあります。
そのため、機窓写真ではF2.8〜F5.6程度をひとつの目安に、開放気味の設定を試してみましょう。
窓ガラスの汚れをぼかしながら、飛行機の窓から見える景色をすっきりと写しやすくなります。
周りの人にカメラを向けない
機内での撮影で最も気をつけたいのが、周囲の乗客や客室乗務員へのプライバシーの配慮です。
窓の外を撮っているつもりでも、レンズの向きによっては隣や前後の座席の方、通路を挟んだ乗客が画面に入り込んでしまうことがあります。
人物の予期せぬ写り込みを防ぐため、レンズはしっかり窓側だけに向けるように意識しましょう。また、広角レンズを使用する際は画角が広くなるため、特に注意が必要です。
トラブルを防ぎ、お互いに気持ちよく過ごすためにも、画角の管理とマナー徹底を心がけてください。
座席の選び方
座席の場所によって、機窓の見え方は異なります。
ここからは、エンジンの前、翼の上、後方座席で分けて撮れる写真と注意点を解説していきます。
エンジンの前

まずおすすめしたいのが、エンジンより前方の座席です。
人気の高い座席なので、希望する席を取れるとは限りませんが、飛行機らしい写真を撮りたい方にはおすすめです。エンジンより前の座席では、翼とエンジン、さらにその先に広がる景色を一緒に撮影できます。飛行機の迫力を写真で表現しやすいのが大きな魅力です。
ただし、エンジンと翼を景色と一緒に広く入れたい場合は、16mm程度の広角レンズが必要になることがあります。
翼の上

続いては、翼の上にあたる座席です。翼の見え方は機体の大きさによって異なりますが、中型機や大型機では窓から見える範囲に翼が大きく入ることがあります。
そのため、広い空や雲海など、景色をメインにした機窓写真には少し不向きな場合があります。一方で、翼そのものを大きく撮影したい方にはおすすめです。離着陸時のフラップやスポイラーの動きなど、飛行機ならではの様子を間近で楽しめるのも翼の上の座席ならではの魅力です。
後方座席

最後は後方座席です。飛行機の窓から見える景色を中心に、翼も適度に入れた写真を撮りたい方には、後方座席もおすすめです。
前方の座席に比べて空席が見つかりやすい場合もあり、比較的ゆったりと撮影できます。ただし、機体によってはエンジンの影響で景色が揺らいで見えることがあります。特に望遠レンズで遠くの景色を撮影するときは、写真への影響がないか確認しながら撮影しましょう。
まとめ
今回は、飛行機の窓からの景色を綺麗に撮影するためのコツを紹介しました。機窓写真では、シャッタースピードやF値などのカメラ設定だけでなく、窓への映り込みや窓枠の使い方、座席選びも写真の仕上がりに大きく影響します。
特に重要なのは、十分なシャッタースピードを確保すること、レンズを窓に近づけて映り込みを減らすこと、そして窓枠を構図に活用することです。
雲海や夕焼け、街の明かりなど、飛行機の窓からしか見られない景色はたくさんあります。次のフライトでは、ぜひカメラを持って、空からしか撮れない一枚を残してみてください。