2021年NIKON初のミラーレスカメラのフラグシップ機Nikon Z9が発表。
メカシャッターレスのカメラとしての世間を騒がせた。
飛行機を含む9種類の被写体検出機能を搭載し、電子シャッターで秒間40コマ。
そして、フラグシップ機らしからぬ4571万画素という脅威の有効画素数。
発売から3年余り経つ今世間に注目を浴びたNIKONのフラグシップは、2024年の今現在どのような威力を発揮してくれるのか、1ヶ月間使い倒してその凄さを肌で体感してみた。
この記事では、そんなNikon Z9を飛行機写真をもとにレビューしていく。
あくまで飛行機写真の視点から大まかにレビューをしているので、細かなスペックについては、他の方が書いている記事を読んでいただければと思う。
【良い点】Nikon Z9
4571万画素の高精細な写り
これまでのフラグシップを覆すようなスペックで誕生したNikon Z9。
フラグシップ機でありながら、有効画素数は4571万画素と高精細な描写が可能。
作例で見てみても、草が1本1本細かく描写されており、空の青や草の緑の発色もとても綺麗な印象を受ける。
また、電子シャッターによる歪みを心配されている方が多いが、そこに関してはほとんど気にする必要はない。
歪みが全くないとは言い切れないが、メカシャッターのカメラと同様に問題なく撮影することができる。
飛行機検出で撮影楽チン
Nikon Z9には、被写体検出機能が搭載。
飛行機のコックピット・先頭部・全体をカメラが自動で認識し、飛行機を追い続けてくれる。
そのため、撮影者は構図作りやシャッターチャンスだけに集中し撮影することができる。
作例では、飛行機がどの高さで飛んでくるのか分からず高速で飛ぶ飛行機にフォーカスが合うのかとても心配だった。
しかし、飛行機が木の陰から出てきた瞬間に飛行機を認識しフォーカスを合わせてくれたおかげで、狙った場所で飛行機を撮影することができた。
ブラックアウトフリーで逃さない
メカシャッターレスのNikon Z9はブラックアウトフリー。
ファインダーがブラックアウトすることなく、被写体を追い続けてくれる。
特に、流し撮りをする際はそのありがたみを良く実感する。
作例でも、離陸で徐々にスピードが上がる飛行機の動きに合わせて確実にカメラを振ることができ、ファインダー内の見え方もとても滑らかで綺麗。
私自身、Niko Z9に変えたことで、流し撮りの成功率がとても高ったように感じた。
脅威の秒間20コマ
NIKON Z9の連写速度は秒間20コマ。
プリキャプチャー機能では、秒間120コマでの撮影が可能ですがJPGオンリーなので、RAWをメインに運用する私にとってはあまり使えない。
とはいえ、秒間20コマでも驚くべき速さ。
飛行機をこの空間のここに収めたいというときに、秒間20コマあれば確実に収めることができる。
しかし、画像サイズの大きさやすぐにバッファが溜まってしまうことから、普段の撮影では15コマに下げて使うことが多いのも事実。
【惜しい点】Nikon Z9
高感度耐性は少し弱め
Nikon Z9の機能の中で唯一の懸念点と言えば、高感度耐性。
もちろん、高画素機なのでノイズが出やすいことは重々承知の上で購入したのだが、想像をかなり下回ったので書いてみた。
個人的な印象としてISO800あたりから目立つようなノイズが出始め、ISO3200ではノイズによってディテールが崩れ始める。
ノイズ除去ソフトを使用する前提の撮影の場合は、ISO6400を使用することができる。
私の場合、夜間の撮影が多いためこの点に関しては少々がっかり。
とはいえ、日中は抜群の性能を発揮してくれるので、そういう方にとってはとてもおすすめなカメラである。
カメラバック選びは慎重に
次の「カメラバッグ選びは慎重に」については、完全に個人的な話なので、冗談半分で読んでほしい。
Nikon Z9は、私が普段使用しているエブリデイスリング6Lにカメラにレンズを装着したまま収納できない。
持ち運ぶ際は、そのまま手で持って運ぶかレンズを外して別々に収納して運んでいる。
空港などで長い間外に出している時は、あまり気にならないのだが、移動が多い撮影の場合は、やはりそこが手間になってしまう。
私がカメラバッグを変えればいい話なのだが。。。
【その他の作例】Nikon Z9
まとめ
この記事では、飛行機写真をもとにNikon Z9をレビューしてきた。
フラグシップにしては珍しい高画素機でありながら高速なAF性能、高速連写に対応しており新しい位置付けのカメラだ感じた。
高感度耐性には少し懸念点が残るが、明るいレンズを使うことでこの問題は解決していきそうに感じた。